どんな職業か
高校卒業後、高度で専門的な技術や知識を得る教育の場として、大学と短期大学がある。この大学及び短期大学で、各自の専門分野について学生を教育し、また、基礎研究や先端研究に取り組むのが大学・短期大学の教員である(以下、特筆しない限り短期大学教員も含めて「大学教員」という。)。 大学は4年課程で文学、法学、経済学、商学、理学、工学、農学、国際、情報などの学部・学科がある。この他に6年課程の医学、歯学、薬学、獣医学の学部がある。短期大学は一般的に2年課程で、教育、家政、外国語などの教育を行う。 大学教員は、職位によって教授、准教授、講師、助教等に分かれている。「学問の最高学府」の教員として、学術文化の水準を向上させ、継承していくことが求められる。教授・准教授・講師として、講義、演習、実習といった形で授業を行い、学生の卒業論文や卒業制作の指導にあたるとともに、卒論発表会なども指導する。短期大学では、研究よりも学生の教育に重点が置かれていることが多い。 また、学内では教授会、入試委員会、カリキュラム委員会、就職委員会などの仕事に携わる。学外では学識経験者として講演を行ったり、国や都道府県の各種の審議会等で委員を務めたりすることもある。 研究の成果を学会で発表したり論文を学術誌に投稿し学問の発展に寄与すること、社会問題に対して専門的な立場から意見を述べ、自らの知識を社会に還元すること等も大学教員に期待される社会的役割である。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 パソコン、事務処理ソフト、プレゼン資料作成ソフト
なるには
大学が欠員補充等のため不定期に出す公募に応募し、書類選考、面接試験等を経て採用されるのが一般的である。公募に応募するには大学が求める学歴(学位)、専門性、研究業績、教育実績等の要件を満たす必要がある。 公募の要件は多様だが、任期が定められておらず定年まで働ける教員(任期なし教員)のほうが、3~5年程度の任期が定められている教員(任期つき教員)よりも求められる実績等は高くなる。 ただし、大学によっては学内の大学院生を助手や助教として優先的に採用したり、官公庁や企業において高い専門性を有する人物や、作家、芸術家、スポーツ選手等を任期つき教員として採用するなど、公募以外の入職経路もある。 近年では大学院生が博士後期課程修了後に直ちに任期なし教員に採用されるケースは少なく、国内外の大学等の公募情報を集めつつ、ポスドク、任期つき教員等の職を経て研究業績を積み、任期なし教員を目指すことが多い。一度任期なし教員に採用された後は、(常勤)講師、准教授、教授へと採用時の職位から順に昇格し、定年まで勤めるケースが一般的である。 学問に対する熱意だけでなく、学生への指導力、学内運営業務への貢献等も求められる。
給料
賃金構造基本統計調査では「大学講師・助教(高専含む)」として集計されています(2023年・全国)。この区分には1の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 486.5千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 1,084.4千円 |
| 平均年齢 | 41.6歳 |
| 平均勤続年数 | 6.3年 |
| 労働者数 | 5,763人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤425千円
- ≤445.7千円
- ≤464.1千円
- ≤490千円
- ≤657.3千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
国内外の大学・短期大学が勤務場所である。付属の研究所や病院で働く場合もある。以下では、主に国内の大学勤務の場合の労働条件の特徴を述べる。 男女比については大学で女性が28.2%、短期大学の場合は53.8%となっている(2025年時点*)。 大学教員は自らの専門分野の研究を行うため、授業の担当時間数は初等・中等教育の教員よりも少ない。 授業や学生指導、大学運営業務等が無い時間は基本的に自分の裁量で働くことができる。ただし、大学によって入試やオープンキャンパスなどの季節に応じた業務が生じることもある。 常勤の教員(任期つき教員を含む)の場合は学内に自身の研究スペースを与えられる。給与等は勤務先の大学等の規定による。任期なし教員の場合は、教授職への段階的な昇格の機会もある。 なお、ここで言う大学教員には含まれないが、授業のみを担当する非常勤講師もいる。 今後は少子化の影響を受けて大学の統廃合が進み、長期的には大学教員の数も緩やかに減少してゆくことが予想される。 *文部科学省、学校基本調査(令和7年)
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)